京都市におけるブラタナスグンバイ（カメムシ目：ダンバイムシ科）の季節的発生推移

摘要

京都府京都市の街路樹として植えられたプラタナスにおいて，2007年から2008年にかけて，プラタナスグンバイ の成虫数，幼虫数および卵数ならびにプラタナス全葉の被 害程度の季節的推移を調べた.2007年では，成虫は5月 上旬から発生し，7月下旬から急激に増加し，8月下旬に最 も多くなつた.幼虫の発生は5月中旬から9月中旬まで見 られ，8月中旬に最も多くなつた.卵は，5月上旬から見ら れ，8月上旬の卵数が最も多かった.2008年では，成虫の 発生は4月下旬から始まり，7月上旬から増加し，8月中旬 に最も多くなつた.幼虫の発生は5月下旬から始まり，7 月下旬に最も多かった.卵は，4月下旬から見られ，7月上 旬の卵数が最も多かった.2008年の成虫および幼虫の発 生は，2007年に比べて少なかった.被害程度は，2007年に は，7月中旬から徐々に高くなり，8月上旬には全ての調査 榭で被害を確認した.9月中旬には被害度は最も高くなつ た.2008年には8月中旬に最も高い被害度を示した力, 8 月上旬の剪定後に新葉が展開したため，8月下旬以降の被 害度はやや低く推移した.