The Resources Recovery Plan of the Spanish Mackerel in the Seto Inlannd Sea [Japanese]

摘要

瀬戸内海は，本州，四国，九州に囲まれた広さ約2万km~2，平均水深20m～50m程の浅く狭隆な海域で，紀伊水道，豊後水道及び関門海峡を介して太平洋や日本海に接しています。 このため，瀬戸内海には，カレイ類など瀬戸内海でほぼ全生活史を過ごす魚種のほか，カタクチイワシ，サワラ，トラフグなど太平洋や日本海と交流している魚種がいます。 瀬戸内海でほこれらの魚種を多数の漁船がしかも様々な漁具，漁法でひしめき合って漁獲することから，各地域で漁業紛争が頻繁に起こり，その解決のための漁業調整が盛hに行われています。 現在（2，000年）の漁船勢力は約3万4千隻で，5トン未満船が漁獲の主体となっています。 瀬戸内海の主な漁業は，カレイ類やエビ類等の底魚を対象とした小型底引き網漁業，カタクチイワシ，マイワシやそれらのシラス等を対象とした船びき網漁業，イワシ類，アジ類，サバ額等を対象とした中，小型まき網漁業，カレイ額，タイ類，スズキ蹄，サワラ類等を対象とする刺し網（流し網）漁業，その他，釣り，定置網，延縄，曳き縄漁業等が行われています。 また，瀬戸内海ほ栽培漁業の発祥の地と言われており，マダイ，ヒラメ，クルマエビ，ガザミなどの種苗生産，中間育成，放流も積極的に行われています。 漁獲量の動向を見ますと，1982年に46万トンと過去最高に達しましたが，その後，漁獲量に占める割合が大きいマイワシ，カタクチイワシ資源が減少したことなどにより，2，000年には24万トソとピーク時の半分程に減少しています。 また，漁獲金額の動向も，1，990年の1，770億円をビークにその後減少傾向を示し，2，000年には1，272億円となっています。