—最新の家畜疾病情報（XW) —馬のヘンドラウイルス感染症(馬モルビリウイルス肺炎)

摘要

ヘンドラウィルス感染症は1994年にオーストラリア で初めて確認されたヘンドラウィルス（パラミクソウイ ルス科へニパウイルス属）の感染による新興人獣共通感 染症である.馬と人で問題になることが知られており， 馬での致死率は7596に達する.人ではこれまで7人が 感染し，4人が死亡している.自然宿主はォォコゥモリ (フルーツバット：Flying fox)である.わが国では馬モ ルビリウィルス肺炎として家畜伝染病予防法により監視 伝染病の中の届出伝染病に指定されている.わが国では これまで本病の発生はないものの，競馬や競技馬の国際 レース出走の増加，人や物の国際物流の拡大化'迅速化. 地球温暖化によるォォコゥモリの生息域、飛来域の拡大 などさまざまな要因により本病の国際的なまh延リスク は高まっており，注視すべき疾病の1つと考えられる.