スモモ（II）

摘要

スモモの収穫期は6月上旬から9月上旬までであるが，最盛期は7月下旬から8月上旬である。最も早く収穫される大石早生は30～40gの範囲で，完熟期では50g以上に達する。中晩生種のソルダムは通常100g前後であるが150gになるものもある。晩生種の‘太陽’，‘貴陽’は100gを越えるが，300gにもなる。最近育種開発された‘サマービュート’は150～250g，‘サマーエンジェル’は150g程度と消費者ニーズに合わせて大きくなっている。硬度は大石早生のような早生種は成熟期に顕著に低下して軟化していくことが特徴（2．8～0．6kg、果実硬度計）で，果皮色も緑色が消失して短期間に鮮やかな赤色に変化する。‘ソルダム’はこれに対してその低下の度合いは小さく（2.72～1.59kg、果実硬度計），果肉の赤色度合いは増加して完熟期には一層鮮紅色を増す。果肉の割合は，種子比率で比較してみると，‘大石早生’は4～5％，‘ソルダム’では2％台で推移する。同様に加工適正として搾汁率を，6品種を用いて家庭用ジューサーで調査すると60～80％の範囲である。