繰り返し熱ストレスを受けた時の心理'生理反応に関する実験的研究

摘要

既往研究を参考に，筆者らは，日常生活における熱ストレ スと運動負荷による疲労度の結果を報告した3)。さらに，暑熱曝露 を繰り返した時にストレスが如何に表出するかを検証するために被 験者実験を行ったので，ここに報告する。2.調査の概要若年男性6名を対象に被験者実験を実施した。主室の温度を30, 33, 36°C (副室との温度差が4, 7,10°C)となるように制御し，主室で の在室時間は，10°Cでは10分，7°Cでは15分，4°Cでは25分とし，一 回の熱ストレス（温度差x曝露時間）が等しくなるように設定した。 副室の滞在時間はいずれも15分とし，主室への移動を3回繰り返し た。被験者には実験日の13:00に副室（26°C/60%)に入室してもら い，耳内温センサと皮膚温センサ及び心電電極を装着してもらい， 14:00から心電図，耳内温，皮膚温（胸部，上腕中央，大腿前，下腿 前）を連続測定した。また，主室退室前に，皮膚温測定部位の発汗 量を測定し.疲労度を申告してもらった。