栽培ベッドの容積の違いがズッキーニの生育，果実硬度，糖含量 およびァスコルビン酸含量に及ぼす影響

摘要

ズッキーニ (CucurbitapepoしMelopepo Group)はゥリ科カボチヤ属に属するつる性の一年草であ る（藤谷，2001)。日本での栽培は長野県ゃ宮崎 県を中心に行われており，全国的な収稷量や栽培 面積は増加傾向にあって.これからの需要，栽培 の拡大が見込まれる野菜である。また.ズッキー 二の施設での栽培は収穫量.栽培面積ともにゆ るやかに増加傾向がみられる（農林水産省統計， 2016)。ズッキーニは植物体が大きく風の影響を 受けやすいこと.主枝が損傷した場合に側枝の生長が見込まれないこと，降雨により花粉が流され やすいこと，さらに，地這い栽培では主枝の下に できる果実が変形しやすいことから，施設での誘引栽培が有効である（藤谷，2001)。また，ズッ キー二は土壌伝染病への感染が起こる作物でも ある（近岡，1979;岸ら.1998)。カボチヤ青枯 炳{Ralstonia solanacearum Smith)やカホチヤ疫 炳{Phytophthora capsici Leonianノ ，十タ个ク、厂レ センチユウ(/"rafylenchus penetrans)への感受性 が確認されている。一般に，土壌伝染性病害はく h蒸剤や殺菌粉剤などの化学的防除，抵抗性品種 や抵抗性台木，輪作や混作などの耕種的防除，お よび土壌の熱処理などの物理的防除が対策として 考えられる（宮城県病害虫防除所，2006)。他に， 隔離床栽培による防除方法があげられる（上原， 1993)。隔離床栽培による土壌伝染性病害の防除 は隔離床に用いる土壌の入れ替え，もしくは消毒 によって行うことが可能であり.隔離床の培地量 が少ない方が，培地消毒の効果が高いことが報告 されている(浅野ら,1980)。