ブロイラーの暑熱ストレスに対する生理的，代謝的反応について蛋白質およびアミノ酸栄養との関連について

摘要

ブロイラーが日常的もしくは季節により高温環境下におかれるような場合には，一般に飼料組成の変更が行われる。その変更とは，ある種の内容物の変更であったり，栄養素レベルの見直しであったりする。 主たる関心は蛋白質含量の多い飼料原料の適切な使用，特にその蛋白質，アミノ酸含量についてである。 ブロイラーは，暑熱環境下，飼料摂取量が恒温性の維持のため低下する。 理論的には，低下した飼料摂取量を補うために蛋白質，アミノ酸が強化された飼料が求められる。 環境温度が高くなった場合に，アミノ酸の要求量が変化するかどうかは不明であるが，少なくとも飼料摂取量における変化に比べればその要求量やバランスにおける変化は小さなものであることは明確である。 しかしながら，いまだこうした暑熱環境下でアミノ酸や蛋白質レベルの変更方法についての論議が絶えない。 特定のアミノ酸，特にアルギンとリジンのバランスやメチオニン供給源については特別な関連性があるとされており，こうした相互作用についてまとめた。