輸入乾草の化学組成，噂好性試験成績，乳牛飼養試験成績，in vitro 消化率および粗飼料因子の比較

摘要

平成13年度における日本の乾草輸入量は1，725，000トン（小迫2002）であり，同年の搾乳牛頭数1，845，000頭から計算すると1頭1日当たりの供給量は2．．6kgと計算される。 また，搾乳牛（日乳量35kg前後）に対する給与量として，乾物で平均64kg／日という調査報告もある（酪農の近未来を考える会1993）。 現荏，日本酪農の飼料給与構造において輸入乾草は必須の素材であり，それ故にその飼料価値に対しては適切な評価がなされねばならない。筆者らは先にチモシー乾草について乳牛飼養試験を行い牛乳生産力の面から乾草の飼料価値を調査した（西野ら2004）。 今回，酪農場での使用頻度が高く，使用量も多い5種類のイネ科乾草（オーツ，スーダングラス，トールフェスク，バミューダグラス，チモシ，一）についてその価値を多面的に評　 価するために，嗜好性試験，飼養試験，in vitro 消化試験および採食，反第岨囁行動の調査を行った。その結果について報　告する。