けh引式小型法面草刈機の開発と作業能率の計測

摘要

急傾斜法面における刈払機での草刈作業は，危険を伴い作業者の負担が大きいことから，急傾斜法面に対応した草刈機の開発が求められている.西日本農研では，2008年以前に， 畦畔法面の省力管理を目的としたガソリンエンジン式の人力けh引式法面草刈機の開発に 取り組hでいた試作機の基本設計としては，作業者が畦畔の天端上から2本のロープ で吊り下げて等高線に沿って往復しながら法面の草刈り作業を行うものである".開発当 初は農業従事者の年齢も比較的若く，草刈作業の軽労化が見込まれたが刈払機の方が安価 で良いとのことで，実用化、市販化に至らなかった.現在，農業従事者の高齢化により畦 畔管理作業の担い手が減少しており，畦畔管理作業の省力化は喫緊の課題となっている. そこで，哇畔管理の省力化を目的とした，急傾斜に特化した，人力でけh引する電動の小 型法面草刈機（以下，けh引式小型法面草刈機）の開発を行った（表1).開発機は，以前 の試作機よりも，小型化し電動刈刃を採用することにより，刈刃回転0N/0FFの遠隔操作が 可能となった.斜面に立ち入ることなく，法面の天端上からの草刈作業が可能となる.