環境保全型資材としての溶融スラグ人工石の利用

摘要

資源循環型社会の構築を目指す21世紀において廃棄物の減容およびその適正処理は，極めて重要な課題となっている。 建設系廃棄物においてもコンクリートやアスファルトについては再利用されやすい材料であるが，木材やプラスチック類等の有機系廃棄物は，数回のリサイクルが行われたとしても最終的にはサーマルリサイクルされることになる。 その結果，焼却灰が残り，埋立処分される。 しかし，埋立処分場の埋立可能年数は最近短くなり，10年以下の地域も少なくない。 その対策の一つとして，廃棄物および焼却灰の溶融スラグ化技術が有望視されている。 この技術は，焼却灰に含まれる重金属の溶出防止，ダイオキシン等の有害物質の無害化および溶融固化物（スラグ）の建設材料への有効利用が主な目的である。