地域総合研究推進に当たっての課題と方向

摘要

国立農業試験研究機関では，ガットウルグアイラウンドの進展や新しい食料農業農村政策のスタートをふまえ，キーテクノロジー開発の場を営農現場に移して，県の試験場ヤ普及センター，農業者に公開しつつ，研究成果の総合的な完成と普及を図ることを目的とした「地域総合研究」が1993年から進められている。 こうした現地実証型の研究プロジェクトでは，（1）個々の技術の相互規制ヤ農家全体としての生産レベル向上を確認するため，技術の組み立てや体系化が意識される。 （2）設計→実施→問題摘出→評価（→改良）といった試行錯誤を行う。 （3）大規模機械化のための技術体系確立など行政のアンテナショップ機能を持っといった点が重視されている。 しかし，プロジェクトに取り組有現場から，その推進力法に関する問題が指摘されていることは見逃せない（宮武2003）。