モモの害虫 「モモノゴマダラノメイガ」の被害を防ぐ緑色LED

摘要

岡山県のモモ産地では、モモノゴマダラノメイ ガの発生が多く、モモの重要害虫となっている。越冬世代成虫が6月上旬-7月上旬にモモ園に飛 来し、果実に産卵する（図1)。ふ化した幼虫は 果実に食入し、成長に伴い激しく糞粒を排出する ため、被害果実は商品性が無くなる（図2)。このため、6月上旬から約10日間隔で定期的な薬 剤防除が必要となる。また、現地では他の害虫を 対象に性フュロモン剤（交信かく乱剤、コンフュー ザ一MM~R)が普及しており、対象となるモモハ モグリガ、ナシヒメシンクイ、ハマキムシ類に対 して効果が得られており、減農薬に寄与している。 しかしながら、モモノゴマダラノメイガの性フエ ロモン剤は実用化されておらず、モモノゴマダラ ノ メイガが発生する6月上旬からは慣行の殺虫剤 散布の防除体系に戻さざるを得ないため、他害虫 に対する性フェロモン剤普及の大きな障害となつ ている。このことから殺虫剤以外の防除法が望ま れている。