天敵昆虫ナミヒメ八ナカメムシの波長選好性とLEDを利用した 微小害虫の防除

摘要

畑や施設などの野菜栽培の現場では、害虫の殺 虫剤に対する抵抗性発達が大きな問題となっている。殺虫剤の抵抗性は、1914年にカリフォルニア のナシマルカイガラムシ力s石灰硫黄合剤という殺 虫成分に対し、抵抗性を持ったという報告から始 まり、現在では既に1万件を超える事例が報告さ れている。最近では、非常に強力な殺虫成分であ るネオニコチノィドに耐性を持つヮタアブラムシAphis gossypu ulove (Matsuura and Nakamura、 2014)や、突然変異により殺虫成分フェンプロパ トリン水和剤に対し、抵抗性を獲得したチヤノキ イロァザミゥマScirtothrips dorsalis Hood (横山 ら、2014)などが確認されている。このような薬 剤抵抗性に関する問題は年々数を増してきてお り、もはや後を絶たなくなってきている。特に害 虫の中でも、ァザミゥマゃコナジラミ、アブラム シなどの微小害虫は世代交代が早いため、抵抗性 の発達も早く、新たに農薬を開発してもすぐに効 かなくなつてしまう。そのため、このような害虫 への防除対策は、早急に解決すべき課題となって いる。