資源輸送実態の把握とその管理

摘要

閉鎖型苗生産システムの適切な管理、運用を行うためには，システムにおいて電気や水，CO_2といった資源がどのように輸送されているのかを，きちhと理解しておく必要がある。 単に，播種し，発芽が始まったトレイ，もしくは外植体から発根が始まった状態のトレイを閉鎖型苗生産システム内に入れて育苗すれば，それなりの苗を生産することは可能であろう。 しかし，閉鎖型苗生産システムにおける苗生産にかかわるコスト（苗生産コスト）を把握する上では，単にトレイを入れて苗を生産するといった作業のみを行っているだけでは不十分である。 とくに，苗生産コストの主要部分のうち，最も着手しやすいシステムのランニングコストにかかわる部分の低減を図るためには，資源がどのように輸送されているのか，その輸送途中で損失が生じていないか，といったことを注意深く，つねに把握しておく必要がある。