植物が受ける日射量は気象庁検定付日射計で測れるか

摘要

作物栽培にとって日射量は最も重要な環境条件 であることは言うまでもない.一方で，人間や建物 にとつても同様であるため，従来はどちら力1という と，そちらが優先して，測定器なども人間の眼の特 性が重視されて開発が先行した.このように，人間にとつても，作物にとっても重要な日射である力S作物にとつての光条件の測定も，人間の眼にとっての明るさが基準の照度計（単位ルックス，lx)が長 く用いられてきたことからもわかるように，具体的 にみると，いろいろと問題点や間違レ、があることが わかる.作物にとっての日射を表示する場合，最近 は専用の測器で計測し，光合成に有効な光量子束密 度(PPFD, Photosynthetic Photon Flux Density,単位 Hmol/m2/s)として報告されたり，光合成有効放射量 (PAR, Photosynthetic Active Radiation,単1M_ W/m2) として表現されたりするようになった.しカゝし，こ のような測器が使われても，作物周辺の日射という とらぇ方がほとhどで，作物が受けている日射量が どれくらいかはあまり問題にはされない場合がほ とhどである.そのために，気象庁検定というお墨 付きがあっても気象測器として開発された日射計 がそのまま用いられたり，単位が異なるので，気象 庁の検定は受けられず，各測器メーカーの検定付き のものが用いられてきた.