世界のアスパラガス生産の現状と展望〔8〕 8.世界第1位のアスパラガス生産国，中国のゆくえ

摘要

中華人民共和国（以下，中国，人口約13億人， 2010年5月現在，日本外務省）におけるァスパラガ スの栽培面積は，1980年代から現在に至るまで長レ、 間世界第1位であり，その生産量も世界第1位であ る（表1).特に1990年代以降，中国のァスパラガ ス生産量は急激に伸ぴており（図1)，2005年の推 定ではおよそ60万tである（注1).栽培面積の推 移を見ると，2000年頃までは面積が拡大しており, その後2008年までは横ばい傾向であつたが，翌 2009年には顕著に減少している（図2).中国で生産されるアスパラガスの大部分は，長い 間缶詰や冷凍用のホワイトアスパラガスであった(写真1,2).図3に示すように1997年におけるホ ワイトアスパラガスの割合は83%であり，残りの 17%がダリーンアスパラガスであった.この時期の 国内向けの生鮮ァスパヲガスは生産量全体の約1% 程度であり,大部分が缶詰として輸出されていた(図4,図5).