酪農における規模拡大と労働制約及び潜在価格の変化

摘要

酪農経営は従来,家族労働によって営まれてきた. 酪農経営では，年間を通じて毎日生乳生産が行われ る.また機械化が進hでいるものの人手の掛かる部 分が依然多く残っている.酪農の労働人口の特徴を 表1より見ると，農業専従者の農業就業人口に占める割合が全国、他作目で27.8%,北海道、他作目で 67.4%であるのに対し，北海道の酪農では1-3頭 規模を除いて全階層で80%を超えている.酪農は労働集約的であることが分かる.しかし規模の拡大とともに家族経営形態では労働 力に不足が生じて来ている.図1より飼養頭数と労働時間との関係を見ると，80頭を超える辺りから 家族労働時間に限界が生じているのが分かる.