インヒビンの免疫中和および直接投与ガウマの卵胞発育および排卵数に及ぼす影響

摘要

晴乳動物が分娩の際に生む子どもの数は，その種によりほぼ一定である。 季節繁殖性を営む馬属は，一頭の仔馬を産むことが一般的である。 その理由は，繁殖シーズンになると，雌では約3週間毎に通常1個の主席卵胞を発育させ，排卵にいたるからである。 しかしながら，雌ウマに多発する卵胞発育不全あるいは2排卵による双胎の発生等の繁殖障害は，馬の生産現場における大きな問題となっている。 本研究の目的は，哺乳動物の発育卵胞数および排卵数を決定する上で重要な役割を演じているホルモンであるインヒビンのウマにおける調節機構を解明し，競走馬生産における内分泌学的診断および治療のための基礎を確立することにある。