馬防疫検討会「専門会議」における馬ウイルス性動脈炎の診断法に関する検討--特にワクチン接種により抗体陽性となった種雄馬に対する診断法について--

摘要

平成8年6月18日に第5回馬防疫検討会「本会議」が開催され，馬ウイルス性動脈炎の診断法に関する検計特にワクチン接種により抗体陽性となった種雄馬に対する診断法-に関する「専門会議」の設立について要請があった。 これにもとづき同年9月18日に第1回専門会議が開催され，そのなかで精液中にウイルスを排出する馬ウイルス性動脈炎保毒種雄馬を実験的に作出し，精液からのウイルス分離培養法について検討する計画が策定された。 平成9年4月23日に第2回専門会議が開催され，栃木支所における感染実験の経過報告ならびに実験感染保毒種雄馬から採取された精液からのウイルス検出法に関する試験成績について検討された。 その後，家畜衛生試験場ならびに動物検疫所において，同様に精液材料からのウイルス検出法について種々の試験が実施された。 9月9日の第3回専門会議において，それぞれの試験成掛こついて検討され，精液からのウイルス分離培養法が診断法として有用であるとの結論を得て，11月19日の第6回馬防疫検討会「本会議」で報告された。そこで馬防疫検討会の概要について解説しながら，今回の報告事項を簡単にまとめてみた。