2週齢までのブロイラーに集中して発生した発育不良症候群

摘要

鶏発育不良症候群は，2週齢前後のプロイラーのヒナに発生し，発育不良を主たる症状とする疾病の総称で，わが国においては1982年の兵庫県の発生が確認されて以来，散発している。 発育不良のはかの外貌所見として，羽毛発達の不正，腹部の膨満，脚部の退色，また病理所見として，膵臓の萎縮，腺胃炎などを認めるといわれている。 また，本疾病の発生原因はウイルスと考ぇられているが，現段階では特定されていない。 平成9年6月，管内のブロイラー農家において，発育不良を呈して死亡する幼ヒナが多発し検査の結果，発育不良症候群と診断し，若干の知見が得られたので，その概要を報告する。