Salmonella enterlca serovar Enteritidisで攻撃した採卵鶏を収容した室内で発見されたイエバエ（Musca domestica）からの同菌の分離

摘要

Salmonella enterlca serovar Enteritidis（SE）は，依然として米国や他国においてヒトに対する重大な食品由来の脅威である。家禽とその製品は食品由来サルモネラによる流行の主な原因で，農場および処理段階でこれらの細菌を減少させる政策を実施するよう，監督官庁と産業からの厳しい視線を集めている。また，鶏群のサルモネラ感染を悪化させる多くのリスク因子が農場において同定されている。鶏舎から回収されたゴキブリ，甲虫およびハエはいずれもサルモネラ，あるいはほかの人間の病原体を保有することが報告されており，これらの細菌の鶏から鶏への伝播も観察された。なかでもハエは腐敗物，生ごみおよび糞と密接な関係があるので，長い間病気を広める可能性と関連付けられてきた。イエバエ（Musca domestica）は，サルモネラを媒介し汚染された環境問を移動し，ヒトと相互作用する，いわゆる“communicative’’であると考えられているグループの顕著なものであり，ヒトの病原体の汚染に関して最も多く引用されている。