出血性腸矧こ継発した肝不全

摘要

成牛の出血性腸炎は，給与飼料の腐敗やカビによる中毒，サルモネラ症，牛ウイルス性下痢症ウイルス（BVDV）感染，コクシジウム症が原因で発生する。 また，近年，急性の出血性腸炎の病態を示して突然死する，出血性腸症候群（Jejunal hemorrhage syndrome；JHS，Hemorrhagic bowel syndrome；HBS，Acute hemorrhagic enteritis ofthe small intestine）の散発的な発生が報告されているが，本症の主な原因はまだ解明されていない。今回，出血性腸炎に継発した重度の肝不全を発症した黒毛和種雄牛の2症例について報告する。