来年は酪農理解の促進に好機 メディアの勢い上手に活用を

摘要

2013年も残すところあとわず カゝ。今年の農業、食料事情を振り 返ると、夏の猛暑や台風で農家に 被害があつたことから野菜価格の 高騰が続いている。年明けからの 急速な円安進行を背景とした穀物 などの輸入価格高や原油高も相 まって、小麦ゃゴマ油、清酒の価 格まで上がる中で、生乳も同時期 に値上げとなり、激しい販売競争 が行われることになつた。その上、 大規模なコメの産地偽装や、大手 有名ホテルでの食材誤表示問題が 勃発。食に掛けるコストと、その 安全性や信頼についてあらためて 考えさせられる事態となっている。こうした状況に加えて来年4月 からの消費税8 %への弓Iき上げで、 購入商品の選別がさらに進むこと が考えられるが、14年は酪農乳業 にとつて"理解の促進"へ一つの 好機がありそうだ。それが3年間 で1，200万部を売り上げた農業高 校を描いた漫画『銀の匙』のマル チメディア化で、春の映画化に よって一つのピークを迎える。「酪 農（畜産）ブーム」に発展する可 能性もあり、読者（消費者）の酪 農や牛乳、乳製品への関心が高ま ることが期待できる。それには『銀 の匙』の何が読者に受け入れられ たのか一を知っておく必要がある だろう。同作品の新規性や特徴、影響の広がりについて紹介する。