大規模畑作地帯における規模拡大の実態と課題 一音更町N地区を事例として一

摘要

大規模畑作地帯である十勝地域は，2002年において農家一戸当たりの平均耕作面積が35.1haまで拡大しており，機械化された生産性の高い農業が展開されている。 大規模畑作地帯において規模拡大が進展するなかで，農地市場は各農家の経済力が強く，後継者確保率が高かったことから競争的であり，集落内において農地移動が調整されてきた。 しかし，1990年代以降，後継者がいない農家から離農が進展をみせ，後継者を確保している集落と確保していない集落での農地移動に大きな格差が生じるようになっている。