衛星リモート、センシングを用いた災害の検出と評価

摘要

気候変動は、異常気象を増加させる可能性を秘めている。 異常気象は、自然災害を引き起こし、人間の生命と農業生産に大きな影響を及ぼす。 リモート、センシング技術は、災害発生時に、地上観測が不可能または困難な場所で、迅速にデータを収集することを可能にした。そこで、我々は、衛星リモート、センシングに基づく災害観測手法に注目し、事象の検出と被害を評価する手法を概観する。 本稿で扱う災害は、干ばつ、水害、火災、火山活動、地滑り、嵐、冷害である。干ばつの発生は、衛星リモート、センシング、データと気象データに基づ〈指標の組み合わせから、予測できるようになった。 火災と火山活動、そして、水害は、スペクトル反射特性または後方散乱係数の特徴から、容易に識別できるようになった。 これからは、リモートト、センシング技術と地理情報システム（GIS）、行政システムを組みあわせて、いかに効果的に災害を予測し、実際に災害が起こる前に、いかにしてその被害を防ぐか、という段階に釆ている。