4．Nucleic Acid Sequence－Based Amplification法（NASBA法）とサイトメガロウイルス再活性化診断法への応用

摘要

新しいウイルス研究法と，して，本稿ではNucleic Acid Sequence－Based Amplification法（NASBA法）を紹介する。 この方法は，PCR法などと同じく，核酸を増幅する方法である。 しかし，RNA特異的な遺伝子増幅が可能である，一定の温度（約40°C）で増幅反応が起こるなど，PCR法にはない特徴がある。このため，NASBA法をうまく応用すれば，PCR法では不可能であった研究も可能になる場合がある。本稲では，NASBA法の原理，PCR法と比較した場合の長所、短所をまず紹介する。 そして，応用例として，我々が開発した，NASBA法を利用したサイトメガロウイルスの再活性化を診断する方法（β2．7NASBA法）を紹介させていただこうと思う。