五葉松風を感じる枝棚修正

摘要

この五葉松は矢野氏が10年ほど前に入手したもので、細幹の吹き流し樹形の風情に惹かれたことが理由でした。それ以来、日々の手入れは矢野氏自身の手で行なわれており、大きく樹姿を乱すことなく培養されてきました。ただ、切り込みが多少不足していたようで少しずつ輪郭が大きくなつてきており、このままでは幹とのバランスが崩れて、せっかくの風情が損なわれる可能性もあります。そこで平松氏に今後の樹作りについて相談し、今回の取材となりました。一見するとそれほど問題を抱えている素材には感じられず、枝棚を整えれば現状でも充分に鑑賞できそうです。しかし素材を確認した平松氏は現状の姿にある疑問を感じていました。