和歌山県産のももの品種動向と 今後の戦略について

摘要

平成23年産和歌山県のもも生育状況は，3-4月の平均気温が平年より低く推移したた め，満開期は白鳳で4月10日となり，前年に 比べ7日-12日，平年に比べ4-6日の遅れ となった。その後，着袋時期に天候は安定していたが， 5 H末の台風による風雨で被害を受けた。果実肥大は，開花期以降の低温でやや遅れ たうえ収穫期の集中豪雨や高温の影響で落下 したため数量減となり，平年をやや下回る生 産量となった（表1)。ここ数年，本県は気象変動による春先の低温や夏季の高温干ばつ，台風による集中豪雨 や風害など大きな被害を受けている。加えて，高齢化がすすむなか産地維持や園 地確保が課題となっている。