自然選択による進化を学ぶ教材 origami bird (Avis papyrus)--実践から見えてきたさらなる改良への方向性

摘要

多くの高校生物の教科書の巻頭言には，生物学の特徴は「多様性と共通性の両方を扱うこと」であると書かれている。多様性と共通性とは，1，000万種とも言われるほど生物ほ多様であるが，細胞、代謝、遺伝などのようにすべての生物に共通する仕組みが備わっていることである。なぜ共通性をもちながらも多様性が生じたのかを理解するには「進化」という考え方が必須になるため，「進化に照らして見ようとしない生物学は意味をなさない」（Dobzhansky，1973）はずである。