フィリピン「酪農開発強化プロジェクト」に向けて

摘要

フイリピンに青年海外協力隊の畜産隊員が最初に派遣されたのは1968年であった。1971年には最初 の畜産局への配属が開始され牛，豚，鶏，飼料作物， 学校教育，獣医分野等で協力隊員のもつ技術によって それぞれの活動が開始されたが当時は豚の人工授精 が主流であった。戦後初めての日本の青年による フイリピンの政府局の赴任に及hで隊員には数々 の苦労話がある。戦争中，蛋白食料源として家畜は 日本の兵隊が生き残りを賭けた食料として犠牲に なったため畜産局の損失は大きかった。従って畜産 隊員の中に所によっては憎悪的な対日感情の中で 随分に辛酸をなめた者もいる。日本では非常に穏健な 隊員がビールを共に飲hでいたカウンターパート とサンミゲールビンを割って格闘寸前に至った パンガシナン隊員，隊員とは顔を合わしたくない カウンターパート等これらに類似した話しはよく 聞かされた。なによりも純真な日本の若者にとって 辛かったのはフィリピンの国語辞書に記載されて いたJapanese are cruelの文子であつた。