特集にあたって

摘要

90年代後半に盛り上がったナレッジマネジメントは,現在においても一時的なブームで去ることもなく，概念やツールの整備がますます進hでいます。 メーカーにおいても，業務の質,スピードを向上させ，業務改革を促進するために,当該技術領域の知識マネジメントに対する関心は一過性のものではなく，常に存在するものでありましょう。 そのような中で知識工学に端を発し，オントロジーに進化した大学を中心に行われているKM分野の理論的研究は,それ自体，大変興味深いものですが,実務レベルでいえばやや現実離れした議論が多いといわざるを得ませh。 その一方でITベンダーが実施している設計製造業向けのKMソリューションは，そもそも知識をマネジするものではなく，知識共有，情報共有のインフラを整備するものが多いため，決定打に欠けています。 そのため設計製造の現場では，KM理論，ソリューションに対しては，試ではわかっていても実務への適用に憤重な状態を続けていることが少なくないのではないでしょうか？