メタンハイドレート資源開発における坑井内流動解析一メタンソハイドレート生産システム流動解析シミュレータの開発および坑底圧自動制御手法の検討

摘要

メタンハイドレートは，将来の天然ガスエネルギー資源として注目され，日本では，「我が国のエネルギー開発計画」のもと2002年3月にメタンハイドレート資派開発研究コンソーシアム（以下MH21）が組織され，その研究ならびに技術開発が進められている。このメタンハイドレート資源開発において，現在その採取法として有力視されているのが減圧法である。減圧法は，地中あるいは海底下に掘削井を振り，坑井内の水位を低下させることにより，メタンハイドレートを含む地層（メタンハイドレート胚胎層）の圧力を低下させ，地層内に含まれるメタンハイドレートをメタンガスと水に分解し，メタンガスを回収する方法である。この採取法により，2013年3月,渥美半島から志摩半島沖（第二渥美梅丘）において第1回海洋産出試験のガス生産が行われ，6日間で累計約120，000Nm~3のメタンガスの連続生産に成功した。さらに2017年5月より第2回海洋産出試験のガス生産が実施され，商業化に向けた検討が進められている。