家庭医のクリニカルパール『ティアニー先生の臨床入門』を読hで

摘要

この本でとくに印象に残ったのは，クリニ力ル·パール（臨床における先達の格言のようなもの）を重要な医学教育，学習の方法としてティアニー先生が大変重視していることだつた.たとえば，「脳卒中と思われる患者では50%のブドウ糖液を50 ml静脈投与するまで脳卒中と診断できない」とか，「50歳以上の患者で多発性硬化症を診断したら，真の診断は他にある」といった具合である.こうした非常に含蓄のあるパールの背景には，膨大なリサーチェビデンスと卓越した臨床家の経験があるので， 単なるコッとかマニュアル的に覚えるものでもないということも重要であろう.よく味わレゝ， 背景となるべき知識を学ぶトリガーにしたいものである.