丸系ジャガイモ「しまあかり」，長系ジャガイモ「しまクイーン」-鹿児島県に適したジャガイモシストセンチュゥ抵抗性品種-

摘要

鹿児島県のジャガイモ栽培面積は4,510ha (2018年 農林水産統計）で，主に青果用，ポテトチップ加工用 の品種が栽培されている。青果用ジャガイモの主要品 種は，形状が"短卵形"で丸系の「ニシュタカ丄「デ ジマ」と，形状が"卵形"-"長卵形"で長系の「ホ ッカイコガネ丄「メークイン」で，この4品種で栽培 面積の80%以上を占めている。しかし，いずれの品種 も病虫害に対する抵抗性が弱く ，特にジャガイモシス トセンチユウ抵抗性がないため，生産現場からは，病 害虫抵抗性，特にジャガイモシストセンチユウ抵抗性 を有する鹿児島県に適した品種の開発が望まれてい た。そのような中，既存品種並の収量性を有し，ジャ ガイモシストセンチユウ抵抗性を有する丸系ジャガイ モ「しまあかり丄長系ジャガイモ「しまクィーン」 を育成したので紹介する。