ガソリン動車における機関ならびに動力伝達系(2)－戦前期,私鉄大形,鉄道省標準ガソリン動車と自動車の比較

摘要

本機関においては，構造的にアメリカ製機関の影響を多分に受けた商工省標準型式自動車“いすゞ”(1932～'33)用スミダX形（6-90×115，4.4L，連続43/1500），あるいはその拡大版である前掲スミダD6形（6-110×135，7.7L，連続60ないし65/1200）との類縁性が顕著に認められる．鉄道省国産GC機関開発の基礎は省営自動車用車両調達を始めとし，商工省標準型式自動車開発プロジェクトを仕上げとする大形自動車国産化のリーダーとして，工作局車輌課が積hだ経験にあった．また，鉄道省と陸海軍との間においてはおそらくメーカーを仲立ちとしてではあろうが，経験，実績の相互活用もなされていた．