上汽集団がASEAN·インドでの事業立ち上げに成功、ブランド力向上やサービス網構築などに課題

摘要

中国の大手完成車メーカー上汽集団が、タイとインドネシア、インドの3ヵ国で存在感を高めている。上汽集団のアジア事業については、本誌2019年7月号（第151号）で最近の動向をまとめたレポートを掲載したが、その後も、タイでのピックアップトラック市場への参入や、生産開始から間もないインドでの増産決定など、新たな動きが次々と表面化している。日系の牙城であるASEAN·インドで、じりじりと市場シェアを切り崩している上汽集団は、そのプレゼンスを今後さらに拡大する可能性がある。上汽集団は、2014年にタイ、2017年にインドネシア、2019年7月にインドで、自動車の現地生産を順次開始した。タイとインドではMGブランド、インドネシアではWulingブランドで事業を展開している。このうち、タイとインドネシアにおける販売台数／市場シェアは、2019年1～7月の実績でタイが1.5万台／2.5%、インドネシアが1.0万台／1.7%となった。