病的共同運動（後遺症）評価スコアの評価法について

摘要

顔面神経麻痺後の病的共同運動を始めとした後遺症の評価は、Sunnybrook法[1]やHouse-Brackmann法[2]などが 一般的に使われているが、これらは麻痺そのものと後遺症の 両方をあわせて評価するものである。しかし、顔面神経麻痺 の評価に日本顔面神経研究会推奨の40点法を使用している 場合には、後遺症のみを評価する方法があれば便利である。そこで、我々は一昨年より顔面神経麻痺後の後遺症の評価 スコアについて報告してきた[3，4]。その中で、頰部の病的 共同運動（以下、頰部病的共同運動）の評価は強閉眼時の状 態で評価していたが、強閉眼時には頰部の生理的共同運動も 生じることがある。そのため、強閉眼時に頰部病的共同運動 を評価することが適切かどうかが課題であり、今回はその評 価法について検討した。