16-year -observation of the vegetation change after sporadic flowering of Sasa senanensis in Nopporo Forest Park, Hokkaido Japan

摘要

2001年に野幌森林公園においてクマイザサカ《小規模に一斉開花し、その後16年間の植生変化を追 跡調査した。2001年に発生したクマイザザの部分開花と枯死は、林道整備に用いる砂利をクマイザ サ林床に土場として砂利置き場に用いたため、クマイザサが被圧されたことに起因していると思わ れる。2009年においては2001年に開花した部分は完全に枯死しており、開花域でのクマイザサの生 き残りは確認できなかった。高等植物種数の増加がみられ58種類確認できた。多様な植物がみられ た力、繁殖力の強い植物が優占していた。また、隣接した場所からのクマイザサの侵入が見られた。 2014年にはクマイザザの拡大が顕著に見られ、出現種数も18種類と減り2009年と比較して大幅に減少した。2017年にはクマイザサの顕著な拡大は見られなかつたが各群落に侵入がみられた。将来的 には周囲のクマイザザの侵入によって、クマイザザの優占する植生へと戻る傾向が示唆された。