クマイ笹およびキノコ類の高温高圧抽出物の抗腫瘍活性-経口投与によるマウス固形腫瘍に対する評価-

摘要

クマイ笹は北海道地方に自生するクマ笹の一種で,日本で伝統的に治療に用いられてきた植物である.本研究では,従来から用いられてきた熱水抽出法とは違う高温高圧条件下によりクマイ笹およびキノコ類に対し抽出を行い,この抽出したものの免疫賦括能および抗腫瘍試験を行つた.両サンプルは,ともにin vitroで有意にマクロファージおよびNK細胞の括性化能があることを示した.マウスのS-180腫瘍を用いたinvivo抗腫瘍試験において,両サンプルともに飼料に0.05%の添加で腫瘍体積の増加を有意に抑制し,生存率を顕著に改善した.マウス大腸がhC-38を用いた抗腫瘍試験でも,その両者いずれかの抽出物0.1%を含む飼料を与えた群では,顕著にこの腫瘍増殖および生存率を改善した.クマイ笹抽出物キノコ抽出物抗腫瘍活性固形腫瘍高温高圧抽出循環多段式加圧抽出免疫賦酒作用マクロファージ活性化NK活性化