(PS176)鉄鋼排熱有効活用に向けた潜熱蓄熱マイクロカプセルの高蓄熱密度化

摘要

500°C 超の高温鉄鋼排熱有効利用技術の確立が切望されている。相変化物質（=Phase Change Material:PCM）の相変態潜熱を利用する潜熱蓄熱技術は、高密度蓄熱可能かつ排熱を恒温熱源に変換可能な点で有望である。合金系PCM は高温熱回収に最適だが、融解（蓄熱）時に構造体を腐食する点が問題である。我々は、先行研究にて従来顕熱蓄熱材の約5 倍の蓄熱密度を持つAl-25mass%Si/Al2O3 コア/シェル構造マイクロカプセルPCM （ =Micro Encapsulated Phase ChangeMaterial:MEPCM）の開発に成功し、前述の問題を解決した1) 2) 。本研究では、より高蓄熱密度の合金MEPCM開発のため、コア物質であるAl-Si 合金の組成がカプセル構造及び蓄熱量に及ぼす影響を調査·検討した。