(S397)フェライト／セメンタイト結晶方位関係にもとづく過共析鋼ラメラ構造の3 次元定量評価

摘要

近年、EBSD によるフェライトの結晶方位解析により、複雑な階層的組織因子を有する高炭素パーライト鋼の組織因子の解明がすすhでおり、たとえばパーライトブロック（ノジュール）中であっても、ラメラフェライトの方位は空間的にゆるやかに変化（方位回転）していることなどが示されている[1]。しかし、ラメラセメンタイトはその薄さなどから明瞭なKikuchi パターンを得ることが困難なため、その結晶方位に着目しラメラ構造の解析を行った例[1] は限られている。そこで本講演では、観察面上で見かけ上幅の広いラメラセメンタイトに着目し、その結晶方位を取得する方法を開発し、フェライト－セメンタイト間の結晶方位関係を確認した上で、観察面内部のラメラの配向を三次元的に推定する方法について検討し、パーライトラメラの構造について新規の知見を得たので報告する。