(S300)3.5NiCrMoV 鋼の鍛造による微細オーステナイト粒形成（蒸気タービン向けの高強度鍛造ディスク部材の開発 その3）

摘要

発電用蒸気タービンの効率向上と大容量化に対応して、低圧最終段動翼の長翼化が進hでいる。長翼化においては高速回転による遠心力に耐え、かつ優れた耐SCC（応力腐食割れ）性を有する動翼材料のみならず、その動翼を支持する強度·靱性と耐SCC 性を有するローター材が必要となる。本プロジェクトにおいては、大型部材の部位毎の使用環境に応じて、従来のローター材（3.5NiCrMoV 鋼）に適材適所で組織制御を行うことで要求特性を満足させることを目標としてきた。オーステナイト粒微細化は鋼の強靭化に有効な手段であり、本研究では、3.5NiCrMoV 鋼の低温オーステナイト域での鍛造による微細再結晶オーステナイト粒の形成について検討した。