石灰添加電気炉ダストの加熱過程における成分揮発挙動

摘要

発生量が年間約50 万トンにも達する電気炉ダストは、一般にWaelz 法で処理されており、ダスト中の亜 鉛成分は炭材によって還元され、最終的に粗ZnO として回収されている。これに対し著者らは、ダストに CaO を当量加え、1000°C程度の大気中での加熱処理によって、ダスト中の主成分であるZnFe_2O_4 を(1)式の 反応に従ってZnO とCa_2Fe_2O_5 に変化せしめ、その後に強磁場を印加して両者を分離し、ZnO を回収する方 法(Lime Addition-Magnetic Separation Process:LAMS プロセス)を提案している1,2)。