ハイブリッド噴霧法による微細球状水酸化物ナノ粒子の製造

摘要

水酸化物ナノ粒子はその触媒作用はもとより、触媒担持材料、吸着材料など様々な機能を有するナノ材料と して期待されている。これらの特性をさらに向上させるには生成される粒子が揃い、なおかつ、微細で球状を呈すること でそれらの特性が促進される。著者らは粒子径の揃った水酸化物ナノ粒子を効率よく生成できる新たな方法 (ハイブリッ ド噴霧法) を開発した。このハイブリッド噴霧法はガス噴霧と遠心噴霧の長所を組み合わせた方法である。すなわち、水 溶液や有機溶液をガス噴霧により数10～数100μmに分散させ、ガス噴霧流により下部に設置した回転ディスク上に満 遍なく吹きつけ、10μm以下の溶液膜を形成させながら高速回転させ、ディスク先端から微細液滴を飛散させてナノ粒子 を生成する方法である。 本報告では水酸化物やアパタイトなどの粒子を生成できるスプレードライ法と著者らが開発したハイブリッド噴霧法 を利用して水酸化物(サポナイト)を生成し、それらの生成粒子の形状、粒径や粒度分布などを比較し，ハイブリッド噴霧 法で生成されたスメクタイト粒子を評価検討した。