(S140)鉄鋼線引抜きの微視的挙動に関する分子動力学シミュレーション （パーライト鋼と純鉄モデルでの転位解析）

摘要

鉄鋼線の伸線（引抜き）加工により、数 GPa にも上る引張強度や表面での選択的硬化·良好な仕上げが実現されており、今後も材料を μm サイズ化することによってさらなる鋼線特性の向上が見込まれている。現在、伸線パーライト（共析）鋼では僅か nm オーダー幅のフェライト（α）およびセメンタイト（θ）両相のラメラ組織が生成されており、そこでの組織の相変態、転位の挙動、原子拡散などのミクロ現象解明が注目される。