タロメート代替表面処理法としての導電性高分子被覆

摘要

鋼材あるいはそめ他の金属のクロメート処理はアノード防食であり、クロメートの強い酸化力による下地金属を不働態化できる。 この他に、クロメートが一部酸化物皮膜に残るため、一部皮膜が破壊されても、皮膜からのクロメートが傷部に溶出し、傷部分を不働態化する（自己修復作用：セルフヒーリング作用）。 非常に有用、かつ、万能な表面処理法である。 しかし、クロメートの有害性（がh発生物質）のために、使用が大きく制限されてきている。 このアノード防食の作用を、伝導性高分子被覆で置き換えるための研究がなされてきている。 ここでは、その機構を簡単に説明し、さらに著者らが取り組hでいる、モリブデン酸ポリイオンをドープしたPPy被覆による軟鋼の防食に関して紹介する。