凝固シェルへの介在物捕捉に関する数値解析（第２報）

摘要

鋳型内初期凝固核へ捕捉された介在物は鋼材の表面欠陥となることがあり、介在物捕捉機構解明が重 要である。前報1)では、溶鋼を用いたモデル実験により、流速の増加に伴い介在物の捕捉が減少するこ とを実験的に確認した。本報告では、数値解析モデルによりそのメカニズムを検討する。 ２.　実験?解析方法 前報と同様に、50ｋｇ溶解炉で溶解、溶解加熱を停止後、鉄製ロッドを浸漬させて回転させながら、約30 秒で棒の周りにシェルを成長させ、シェル内に捕捉された介在物を顕微鏡で測定した。また、上記のモデ ル実験を数値解析で再現すべく、凝固を考慮した３次元非定常解析と、凝固界面では、微視的に、 Saffman力および表面張力勾配に起因する吸引力2) を考慮した２次元非定常解析を実施した。