次世代USCポイラ用大径管候補材Alloy617の強度特性

摘要

現在欧州ではCO_2排出量削減のため発電プラントの高効率化を推進しており,主蒸気条件30MPa/700 deg C級の発電プラント開発を目指したプロジェクトが進行中である。 このような高蒸気条件ではポイラ高温部に従来のフェライト鋼を使用できず,厚肉太径管にもオーステナイト鋼かNi基合金の採用が必要となる（Fig．1）。 欧州プロジェクトでは，Ni基合金の中でも特にクリープ破断強度に優れたAlloy617（52Ni－22Cr－13Co－9Mo－Ti-Al）をベースに，高強度大径管財の開発を進めているが,Alloy617鋼管として700～750 deg Cで使用することを想定した強度データはそれほど多くない。 そこで，この温度域における基本的な強度特性を実験的己調査した。