レーザー照射Fe-3％Si単結晶の残留応力分布と磁区細分化との関係

摘要

Fe-3％Si粗大粒から構成される方向性電磁鋼板にレーザーを照射するとその鉄損が改善されることがよく知られている。 これまでに方向性電磁鋼板の磁区細分化や鉄損、磁歪のレーザー照射エネルギー依存性について数多くの研究がなされ、これら磁気物性と歪みとの関係が指摘されできたが、レーザー照射によりどのような歪みあるいは応力が導入されるのかは不明であった。そこで我々は近年、新車結晶路X応力測定手法を提案し、レーザー照射したFe-3％Si単結晶の応力分布測定に適用し、レーザー照射痕近傍に局所的引張残留応力が発生していることを明らとしてきた。 本講演では、さらにレロザー照射誘起残留応力の照射レーザーエネルギー依存性を調べ、磁区細分化とレーザー照射誘起残留応力との関係を明らかにしたので報告する。