EBSPによる多結晶酸化鉄の局所歪評価

摘要

酸化鉄でのEBSPパターンのバンド内における輝度分布プロットを測定し、各圧縮段階におけるピーク面積と圧縮前のピークの面積の比と平均外部歪の間に比例関係があることを明らかにした。 この関係から微小領域における歪を解析可能であることを明らかにした。 EBSDによる焼結鉱中のFe_2O_3相での歪み評価において、生じる歪みに面方位による有意な依存性は無かったが、結晶粒径による依存性が確認できた。 つまり歪みは結晶粒界からほぼ11.5μm程度の距離まで直線的に減少しそれ以上の距離ではほぼ一定となった。 これは粒界からの距離が11.5μmまでは、粒界に集中した歪の影響が存在しているためで、11.5μm以上の距離では界の歪の影響は無くなったためである。